新規プロジェクトの作成

  1. 設計データを保存するための作業フォルダを作成する
    例:kicad
  2. ツールバーの新規プロジェクト作成をクリックし、プロジェクトファイル名を指定
    例:vdec

    New Project

  3. 次回からは、プロジェクト名.pro ファイルをダブルクリックすれば、KiCadが起動する
設計規則の設定

通常は、回路図が完成してから、ネットクラス(クリアランス、配線幅など)を定義し、各配線をネットクラスに割り当てるという手順を経るが、ここでは、この作業をスキップし、プリント基板エディタ上で手作業により配線幅(カスタム配線幅)を指定することを想定した設定を行う。

  1. プリント基板エディタを起動する

    Pcbnew

  2. メニューより、「デザインルール」-「デザインルール」を選択
    プロジェクト毎に設定値が保存される
  3. 製造依頼先および基板の種類に対応する設計基準書に従い、必要な値を入力してOKボタンをクリック。最小配線、(スルーホール用)最小ビア、最小ビアドリルの設定は、P社の2層リジッド基板(試作用ルール)の例

    許容最小値、カスタムビアサイズ、カスタム配線幅(プリント基板エディタの上部のドロップダウンリストに表示)
    Design rule
    0.3は、2.54mmピッチパッド間に1本を配線可能、0.15は、2.54mmピッチパッド間に2本を配線可能

    デフォルト値(プリント基板エディタの上部のドロップダウンリストに初期表示)
    Default

レイヤーの設定

本ページでは、表(F.)を部品面、裏(B.)を半田面とする。部品面と半田面は、メーカ発注時に指定する必要がある。部品面がデータ通りに見えるように(鏡面反転しないように)製造される。

使用するレイヤー(頭にF.を付けると部品面、B.を付けると半田面)
名称説明
Cuライン、パッド、フットプリントなどの銅箔のパターン
Maskレジストを付けない場所
SilkSシルクスクリーン
Edge基板をカットする外形(面の指定はない)
PasteSMDのはんだペースト用のマスク。手で半田付けをする場合は不要。

製作する基板で使用するレイヤーを設定する。

  1. メニューより、「デザインルール」-「レイヤーのセットアップ」を選択
  2. プリセットレイヤーのグループ欄で、「2レイヤー、両面実装」を選択
  3. 使用しないレイヤーのチェックを外しておく
    半田面のシルク(B.SilkS)は、製造オプション(有料)になる場合があるので外しておく。

    レイヤーの設定例
    Layer setup

必要なら、覚えやすい色に変更しておく。
  1. 左のツールバーで、「レイヤーマネージャーツールバーの表示/非表示」(スパナのアイコン)を選択
  2. 右のツールバーで、レイヤーの色の部分を中クリックして、割り当てたい色を選択

    レイヤー色の設定例
    Color setup

図形線の設定

外形線、シルクスクリーンの図形などの線幅を設定しておく。

  1. メニューより、「寸法」-「テキストと図形」を選択

    図形寸法の設定例(P社推奨値)
    Size setup

カーソルの設定

これは好みだが、図形CADでは、縦横ラインを伴う十時カーソルのほうが、ポイントがしやすい。

  1. 左のツールバーで、「カーソルの形状を変更」(マウスカーソルのアイコン)を選択

    カーソルの変更
    Cursor button


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