VDEC北陸支部 設計環境の利用方法

VLSI設計アカウントの申請

VLSI設計CADサーバの利用方法

ファイルサーバ、ライセンスサーバにはログインできない。CADサーバの何れかに、取得したVLSI設計アカウントでリーモート接続して利用する。KAINSにVPN接続すれば、学外からでも利用可能。

System Configuration

SSH (Secure Shell)でログインし、CADツールをリモートのCADサーバ上に起動する。CADツールの操作と画面表示は、X windowシステムにより行う。X windowは、リモートマシン側がクライアント(ウインドウの送信)で、ローカルマシン側がホスト(ウインドウの表示)となるため、ローカルマシンにXサーバを起動しておく必要がある。X windowの通信は、SSHポートフォワーディングにより行う(ネットワーク上ではSSHポートを使って暗号化通信を行い、コンピュータ上でSSHポートと別のポート間の転送を行う)。

Remote Use

Windows Subsystem for Linux (WSL)によるリモート接続

WSLは、Windows上の仮想マシンでLinuxを動作させる仕組み。標準ではインストールされないので、下記のリンク先を参照して、インストールを済ませる。Xサーバは、WLSに含まれている。

Windows Subsystem for Linux のインストールメモ

  1. スタートメニューからターミナル(PowerShell)を起動し、ツールバーのドロップダウンアイコン(下向きカーソル)からLinuxディストリビューション名を選択
  2. Linuxのターミナルが起動したら下記のコマンドを実行
    xhost +サーバ名 (リモートマシンからのアクセスを許可する)
    ssh -Y -l ログイン名 サーバ名  (-Y オプションはX windowポートフォワーディングの許可)
    
[参考]
 通常の使い方では、CADサーバ(リモート側)の環境変数(DISPLAY)は省略できるが、X windowを表示するモニタを指定する場合は、ローカルマシンのIPアドレスを取得して、CADサーバの環境変数に設定する。
setenv DISPLAY IPアドレス:0.0
その際、仮想マシン(Linux)には、実マシン(Windows)と異なるIPアドレスが割り当てられていることに注意。Windowsのターミナルで(Linuxではない方のタブを選択)、ipconfig を実行すると、実マシンと仮想ネットワークのアドレスが表示されるので、実マシンのアドレスの方を使用する。

macOSによるリモート接続

macOSは、UNIX互換OSだが、標準でXサーバがインストールされないので(昔はX11が入っていた!)、最初にmacOS用のXサーバ(XQuartz)をインストールする。

  1. XQuartz Projectのページで、Xquartzをダウンロードし、Macにインストール
  2. アプリケーション - ユーティリティ内のXQuartzを実行すると、ターミナル(xterm)が起動するので、以下のコマンドを実行
    ssh -Y -l ログイン名 サーバ名  (-Y オプションはX windowポートフォワーディングの許可)
    
MobaXtermによるリモート接続

MobaXtermは、sshやXサーバを含むWindows用のターミナルソフト。万能なターミナルソフトなので、Windowsに入れておくと便利かも。PCにインストールせず、USBに入れて持ち歩くこともできる。

  1. MobatekホームページでMobaXterm Home Editionをダウンロードしてインストール
  2. 初回起動時にWindowsセキュリティの重要な警告が表示されたら、プライベートネットワークでのアクセスを許可する
  3. ツールバーより Session ボタンをクリック
  4. Session settings フォームで、SSHボタンをクリック
  5. Remote host: サーバ名を入力
  6. Specify usernameにチェックし、設計室アカウントのログインIDを入力して、OKボタンをクリック
  7. passwordを聞いてくるので、設計室アカウントパスワードを入力
  8. パスワードを保存するか聞いてきたら No を入力(保存してもよいが推奨しない)
  9. 左欄にファイルマネージャー、右欄にターミナルが表示される
  10. 接続設定がSaved session欄に保存されるので、次回からは、サーバ名をクリックすれば接続できる


お問い合わせはこちらまで: kitagawa@is.t.kanazawa-u.ac.jp

© 2013, Akio Kitagawa, Kanazawa Univ.